カレーパン！　

From：関谷はやと

 

地元の経済情報誌に、
創業から１５０年以上を誇る老舗の
和洋菓子店が本気で作った
『カレーパン』が好調だという記事が
掲載されていました。

と、ここまでの説明なら、
お菓子屋さんでカレーパンを作れるの！？
そう思う人もいれば、

最近ではパン屋さん以外の様々なお店が
カレーパンを作っているので、
まあそれもアリでしょう・・
と受け取る人もいるんじゃないでしょうか。

ところが、、
この菓子店の場合は、
少し事情が異なっていて・・というのも、

２０２０年に開催予定だった、
東京オリンピックのおみやげ需要を見込んで、
揚げ菓子の製造用設備として、
『大型フライヤー』を導入したものの、
コロナ禍によって
揚げ菓子の注文が止まってしまい、
完全に当てが外れてしまいました（泣）

でも、だからといって、
導入した大型フライヤーの購入代金は、
支払わなくちゃいけませんよね・・

そこで、この設備を
有効利用しようと考えて生まれたのが、
『カレーパン』だったんですけど、、
で、なぜ数ある揚げ物の中から、
カレーパンになったんでしょうか・・

ちなみに、
僕自身もカレーパンは好きな食べ物の
上位に入るメニューなので、
ジャンルを問わず、
いろんなお店がカレーパンに挑戦するのは、
カレーパン自体のレベルアップにもなるので
とても良い傾向だと思っているんですけど、

その反面、年を追うごとにカレーパンは
激戦メニューと化しているのは事実です。

それでも、
この菓子店がカレーパンに決めたのは、
ごくシンプルに製造部門の工場長さんが、
元パン職人出身だったから・・
（それだけの理由で！？）

たしかにパン職人なら、まず間違いなく
『カレーパン』を作った経験があるはずで、、

しかも今自分が勤めているお店が、
大型フライヤーという設備投資をしたばかりで、
背に腹は代えられない状況の中、

コロナ禍で、
元々作るつもりだった揚げ菓子は
注文が入る見通しすら立っていません。

それでも
『揚げること』だけは出来るとなれば、、
カレーパンにたどり着くのも自明の理・・

そこで、この菓子店は
見込みの薄い揚げ菓子の製造をあきらめて、
初めての試みとなる
『カレーパン』に賭けました。

『やるからには本気でカレーパンを作ろう！』

元パン職人だった工場長さんを中心に
出来上がったカレーパンは好評となり、

昨秋開催されたカレーパングランプリで、
なんと金賞を獲得したんですね〜！（驚）

この菓子店の取り組みは、
『ピンチをチャンスに変える』ために必要な
視点や思考の切り替え方を、
読者に示してくれたと思います。

それと、ここまでの背景を聞けば、
もうこのカレーパンを
食べずにはいられません！（笑）

関谷はやと

 
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