その手があったのか！？的な話　

From：関谷はやと

先日、
僕がお世話役を引き受けている
車業界団体の会合に出席した時のこと、

会場から会社へ戻るため、
駐車場に停めてあった車に
乗り込もうとした時、

背後で、
『ボボボボッー』という、
迫力のある重低音を周囲に響かせながら
駐車場に入ってきた、
タダならぬ気配のスポーツカー

エンジン音だけでも
国産車じゃないのは分かりました。

僕と同じ並びに停まったその車から
ドライバーが降りようとした時、

ドアが横じゃなく、
上に向かって開いたんですよ（驚）

初めて目にする車だったので、
何ていう車名なのか、
すぐに分かりませんでした。

まあ僕みたいに３０年以上、
自動車ビジネスをやってても、
車名が分からないことだって、
そりゃあ、たまにはありますよ・・（笑）

しかし、だからといって、
『何ていう車なんやろ〜』みたいに、

どう見ても、初めて見る車だと、
悟られてしまうような素振りは、
自動車ビジネスに携わってる者として、
僕のプライドが許さないので（笑）

車種が判別できそうな数か所を、
ピンポイントでチラッと一瞬だけ見ていくと、

ホイールの中心に付いていたエンブレムから
ドイツの『ＢＭＷ』だと分かりました。

でもＢＭＷなら、
大抵は一目見ただけで、
モデル名まで出てくるんですけど・・

ところが、いくら思い出そうとしても、
『あんなモデルあったっけ・・？』状態

断っておきますが、
決して年齢のせいじゃありませんよ！（笑）

そこで、改めて調べてみると、、
『ｉ８（アイ・エイト）』と呼ばれるモデルで、
２０１４〜２０２０年までの６年間に、

全世界に向けて約２万台生産された
プラグイン・ハイブリッドカー（ＰＨＶ）
タイプのスポーツカーでした。

また驚いたのは、

ＰＨＶとスポーツカー、
省燃費と高速高出力という、
相反する目的を達成させるため
徹底した軽量化がなされた結果、

エンジンは同グループの『ミニ』と共通の、
３気筒１５００ｃｃターボという、
小さなエンジンとモーターとの組合わせで、
最高出力２３０ＰＳ（馬力）を発揮し、

また全長約４．７ｍ、
車幅約２ｍというボディーサイズながら、
車重はわずか１５００ｋｇ！？

ちなみにこの車重は、
トヨタのプリウスＰＨＶとほぼ同じです。
（最高出力は約１００馬力）

ここで不思議なのが、
僕の身体全体に響いてきた、
あの迫力のある重低音は、

いくら出力を高めるターボを装着した
エンジンとはいえ、
３気筒１５００ｃｃのサイズじゃ
どう考えても無理だと・・

そこで、さらに調べていると、
その疑問が解けました。

何とあの重低音は、、
実際に搭載されたエンジンの音じゃなく、

実はスピーカーを使って、
ボディーの下から発していた、
『作られた音』だったんですね〜（驚）

ところで、

インターネットには、
ＢＭＷが採ったこの手法に対して、
『だまされたような気分だ』なんて、
コメントしてる人もいるようですが（笑）

でも僕なんかは、
実際の音を聞いてるだけに、
『そうか、その手があったか！？』と、
素直に感心しましたよ。

関谷はやと

　
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