ちょっとバイク談義を　

From：関谷はやと

少し前、インターネットで
バイク関連のページを見ていると、

発売開始から４３年間もの長きに渡り、
クラシカルな外観をほぼ変更することなく
販売され続けてきた、

ヤマハの
『ＳＲ４００』というモデルが、

この３月をもって、
ついに生産終了となった・・
という記事が載っていました。

ちなみに、
このＳＲ４００というモデルは、

今どきバイクでも珍しい
『空冷エンジン』と呼ばれる
冷却方式を採用しているバイクで、

どんなのかというと、

エンジンというのは、
内部でガソリンを爆発させることにより
動力を得ているため、
ものすごく高温になってしまい、

そのまま放っておくと、
『オーバーヒート（過熱）』
という現象によって、

必要のない時にガソリンが爆発したり、
エンジンそのものが
『焼き付き』を起こして壊れるので、
冷やしてやる必要があるんですね。

そこで、
最近のエンジンはほとんどが
『水冷式』と呼ばれる
エンジン周辺に冷却水を通すことで、
オーバーヒートを防いでいます。

ところが、
今回お話しするＳＲ４００は、
先ほど紹介した空冷式といって、

走行時に受ける風を当てることで、
エンジンを冷却するという、

水冷式が採用される前の方式を
頑なに守って来たんですね〜

まあ、その代わりに
昔ながらのバイク、これぞバイク、
みたいな雰囲気を出しているので、

それがファンの人から
長年支持されてきたんですけど・・

空冷式ゆえの排気ガス制御の難しさや
先進性や安全性を始めとする
今の様々な規制に対応していくことが、

かえって、ＳＲ４００の魅力を
失くしてしまう方向になるんじゃないか・・

そういった判断もあり、
ヤマハは４３年の歴史に
とうとう幕を閉じる決断をしたんですね。

ところで、
そういった話題のＳＲ４００について、

実はごく最近、
三栄自動車にやって来た
機械工具会社のスタッフとの雑談中に、

『実は僕、ＳＲ４００最終モデルの
抽選に当たっちゃいまして・・』

という話が出たんです。

ちなみに今回の最終モデルは、
全国で限定１０００台しかなく、

すると、
生産終了後にはプレミアとなることが、
安易に予想されたため、ヤマハ側も

転売目的の買い占めによって、
購入希望者の元に届かなくなることを考え、
出来る限り公正な販売方法を採ろう、
ということで、

購入に際しては抽選でしか
申し込むことが出来ませんでした。

そこで、さらに話を聞いてみると、

『実はキャンセルが出たんでヤマハから、
次点の僕に連絡があったんですよね』

と話していましたが、
それを聞いていた周囲の人たちからは、
羨望の眼差しとともに、

『おい、転売ヤーはいかんぞ！笑』
なんて冷やかされてました。

僕も、同じことを思ってたので、
そのスタッフがもし転売ヤーだったら、
抽選に当たらなかったファンのためにも

『考え直そうや』と言うつもりでしたが・・

当の本人が『そんなことをしちゃあ、
ＳＲ４００に申し訳ないっス！』

と、ヤマハの関係者が聞いたら、
涙を流すんじゃないかと思うような
セリフだったので、まあ良かったと・・

きっと今頃は、
こういった会話が全国のあちこちで、
交わされているんでしょうね〜

関谷はやと

　
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