『タイミングって大事』な実例
From:関谷はやと
先日、スタッドレスタイヤから
夏用タイヤに入れ替え作業のため、
マイカーを入庫してくれたお客さんから、
作業完了までの間の待ち時間、
ご自身がサラリーマンだった頃に
取り組んでいた仕事の話を
じっくりと聞く機会がありました。
ちなみにこの方、リタイヤしてから、
すでに十数年経っているんですけど、
サラリーマン時代は、
有名デパートのバイヤーをやっていて、
東京や博多といった大都市の店舗でも
仕事をしていたことがあるそうです・・
話は今から30年ほど前
東京都内の店舗で勤務していた頃、
東海地方にあるS県で、
農水産物の拡販を担当している部署の人から、
『東京で物産展を開催したい』
という相談を受けたそうです。
そこで、
県の担当者の人から話を聞いてみたところ、
『2年以内に開催したい、予算は2億円、
何なら東京ドームを借り切っても良い、』
という、
1県で単独開催する物産展にも関わらず
かなり勢いのあるプラン(驚)
30年以上前の2億円ですよ!
さすが『バブル経済』と呼ばれた
当時だけのことはありますね〜(笑)
そこで、この方が考えたアイデアは、
それじゃあ、
デパートの屋上にハウス農園を作って、
『いちご(苺)狩り』なんてどうですか?
という、奇想天外な提案をしたところ、、
なんとその企画が通ってしまい(笑)
それから『いちご狩り』を中心とする、
物産展の準備が進むことになったそうです。
ちなみに、、
『いちご狩り』を体験したことがある人なら
お分かりだと思いますが・・
大勢の人が苺を摘んでしまうと、
その苺畑は次の実が成るまで閉じられて、
別の畑が開かれるというシステムです。
ところが、
いくらデパートの屋上が広いとはいえ、
実際のいちご狩りみたいな畑など
設営できません。
しかも物産展といえば、
長ければ10日とか2週間は
開催されるイベントです。
すると、
もし一度に大勢のお客さんがやって来たら、
デパートの屋上程度の苺なんて、
その日のうちに無くなってしまいますよね。
そこで考えたのは、
苺を植えたプランターを
あらかじめ大量に用意しておき、
それを毎日取り換えれるようにすれば、
苺は無くならないじゃないか!?という、
戦国時代に織田信長が実戦で用いた
『鉄砲隊3段構え』を想像させる、
これまた奇想天外なアイデアでした(笑)
そして2年後、
ようやく開催にこぎつけた物産展ですが、
いざスタートしてみると・・
いちご狩りには
誰も興味を示さず大失敗
用意していた苺のプランターは、
デパートのスタッフみんなが、
持ち帰る羽目になったんだとか(泣)
まあ時はバブル時代、
自分で苺を摘むなんて発想よりも、
お金出して買えばいいじゃん!
みたいなムードが実際に
世の中全体を占めていましたからね。
その話を聞いた僕と、
当時を振り返ったお客さんの結論は、
『今の時代ならウケるのにね〜』
つまり、このアイデアは
30年先を行き過ぎてた、
ということでしょう・・
まあ何をするにしても
タイミングって大事なんですね(笑)
関谷はやと
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