戻ってきたＥＶ　

From：関谷はやと

今年の１月初めに、
アメリカで開催された家電・電気機器の見本市
『ＣＥＳ２０２０』で、ソニーの開発したＥＶ
『ＶＩＳＩＯＮ−Ｓ（ビジョンＳ）』が
初めて披露されました。

当時、僕もその姿を見たんですけど、
一番最初に受けた印象は、
ＥＶではすでに先行するアメリカの
『テスラ』をかなり意識した作りだな〜
という感じでした・・

その『ビジョンＳ』が、このたび、
安全装置やオーディオに関する技術を
さらに深めるため（いよいよ実用化かも！？）
ソニーの本社がある東京に戻ってきた、
というニュースが届きました。

そこでソニーのホームページに載っていた
ビジョンＳを改めて見てみたんですけど、

当初の印象通り、
テスラを意識した感が満載なのは
変わってませんでしたが、それよりも、

よく考えてみれば、
ＥＶ（電気自動車）に必要なモーター（動力）
バッテリー（電池）、カメラやセンサー、
制御するためのコンピューターのほかボディーなど、

タイヤ以外の部品や製品は全て
ソニー１社だけで作ることが可能だったんですよね・・

これって地味にスゴイことだと思いませんか？

ちなみにテスラは、
開発と製造（量産）は自社で行ってますが、
肝心なバッテリーは他社の協力によるものですし、
モーターも・・

まあ、何でも自社製品でまかなうのが良い、
という訳じゃなく、事実テスラは世界に先駆けて
量産ＥＶメーカーという地位を築いてるので、
それはそれで十分評価されることなんですけど・・

ただ、今回ソニー製のＥＶが
日本に戻ってきたことの意味を考えると、

いよいよ日本の自動車メーカーが
本気でＥＶの開発に向かい始めたことの
証明でもあるんじゃないかと思います。

というのも、
ＥＶのように前例のないものを
日本で開発しようとすると、

複雑な法体系をクリアするのに苦労して、
公道テストひとつとっても、
なかなか実施できないんです・・

しかし、
その点ではアメリカの方が断然有利で、
ＥＶの開発もどんどん進んでいったんですけど、

でも、ここからは日本メーカーが最も得意とする
製品を洗練させていく段階に入ったので、

今後はＥＶがより身近な乗り物へと
急速になっていくんじゃないかと思います。

ちなみに今から１０年ほど前には、
『家電量販店が電気自動車を販売する』
というニュースがあって、
実際に販売されたりもしましたが、
でもまだ当時はユーザーの関心が
ＥＶに向いてなかったので不発に終わりました。

ところが、、

今のテスラの販売方法を見てみると、
オンラインによる販売がメインで、
全国数か所にあるテスラショールームは
従来型の店頭販売というよりも、

実物を展示するのとメンテナンスを
重視した店舗になっています。

すると、そう遠くない日に、
ソニーのオンラインショップかなんかで、
パソコンやデジカメと同列の場所に
『ビジョンＳ』が
並ぶようになるかも知れません。

関谷はやと

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