(やっぱり)発酵技術はスゴイ! 

From:関谷はやと

NHKの深夜番組を見ていたら、
様々な『発酵食品』から
日本の発酵技術の歴史と奥深さを
紹介していました。

その中で僕が興味を持ったのが、
猛毒があることで知られるフグの卵を
塩漬けで1年、
さらにその後2年のぬか漬けを経るという、
発酵技術によって毒を抜き消してる様子でした・・

ちなみにこの発酵食品は、
『ふぐの子ぬか漬け』と呼ばれる
石川県の郷土料理だそうで、
分かってるだけでも
300年以上も作り続けられてる
歴史ある郷土料理なんですね〜(驚)

ところで、
フグの毒は『テトロドトキシン』という
毒性の強い物質で、一説によると、
海中に住むフグがエサとしている
海藻を食べ続けることによって生成され、
それが体内に蓄積されてるんじゃないか?
とも言われています・・

その証拠に、
この最近流通している食用フグの中には、
エサに海藻を与えないことで、
毒を持たないフグが養殖できるそうなので、
あながち間違ってはないと思います・・

しかし、僕が思うに、
そもそもフグが毒を持ってるというのを
最初に突き止めた人って、絶対に、
そのことを知らずにフグを食べた人が
毒にあたって苦しんでる姿を目にして、

『これは絶対に危ない生き物だ・・』

それと同時に、

それでも人々がフグを食べようと
あれこれ試みる姿を目にすると、
みんな危ないと言ってるけど、
そこまでやるのには、

『きっと美味しいに違いない!』

そう思いながら、この人も
恐る恐るフグを食べてみたところ、

単に運が良かっただけなのか・・

たまたま調理してみたフグが、
ことのほか美味しかったので、

『やはりフグは美味い!』となったり、

中には調理方法を間違ってしまい、
さっきのようにフグの毒にあたる人もいたりと、

命がけのトライ&エラーを
何百年あるいは何千年もかかって、
ようやく手に入れた『味』なんでしょう。

まあ、美味しいものを食べた時に
『死ぬほどウマい!』と言いますからね〜(笑)

なので、
フグに毒があることを突き止めた人って、
生きながらにしてフグの毒に
ノックアウトされた人なんだと思います。

それにしても、
現在のような科学分析装置もないのに、
昔の人々はどうやって
『塩』と『ぬか』といった、
身近にあるシンプルなものだけを使って、

フグの毒を抜き消してしまうほどの
『発酵技術』を
どうやって習得したんでしょう・・

これを、
ちょっと強引かも知れませんが、
車の修理に例えてみると・・

自分が経験した範囲だけで
対処しようとするメカニックより、

自然界で起きている現象に、普段から
興味や関心を持っているメカニックの方が、

さまざまな仕組みや構造、
作動原理を理解するのが早くて、

また実際の修理現場で、
初めて取り掛かる修理に対しても
応用を利かせることができる・・
みたいな感じでしょうか。

つまり、それができてる人って、
日常的に経験してることと
今までに学んだ知識とを混ぜ合わせて
自分の中で
『発酵』させてるんでしょうね〜(笑)

そう考えると、
フグの毒を発酵技術で
抜き消すことに成功した経緯も、
分かるような気がしてきましたよ。

関谷はやと

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