『下請け』『抜け駆け』 

From:関谷はやと

『そう言ってても、
請け負う人がいるんですよね・・』

これは以前、
僕が自動車整備業界のある会合で、
ほかの出席者に向けて述べた言葉です。

ちなみに、
その時のテーマというのが、
『メンテナンス料金の適正化について』
という、、一聞しただけじゃ
お堅いテーマに感じるかも知れませんが、

要するに自分の会社が、
『安請け負いをして本当に大丈夫なん?』
って話をしてた訳です、ハイ。

で、何の請け負いかというと、

車のメンテナンスをやってる会社の中には、
全国規模でビジネス展開している
大手自動車リース会社から
法人車両のメンテナンスを請け負って、

いわゆる
『下請け』をしてる整備会社があるんです。

するとこの場合、
整備会社にとっては大手リース会社が
お客さんという格好になります。

会合では、
その際に請け負うメンテナンス料金が、
世間で言われてる『下請けいじめ』なレベルに
なっていないかどうか?が議論されたんですが・・

もちろん、
下請けということは、
車を使ってるお客様から、
直接メンテナンスの代金を頂く訳じゃなく、
その間に『元受け』となっている
大手リース会社が存在するため、

整備会社は、
そこから手数料を差し引かれたような形で、
メンテナンス代金を受け取ることになります。

まあ、仕事を融通してもらってる以上、
ある程度の手数料は止むを得ませんが、、

でも、
あんまり安請け負いをしてしまうと、
採算性が悪くなってしまいますよね。

それに、採算性が悪いと、
頑張ってくれてるスタッフの収入にも
ダイレクトに影響する話なんで、

メンテナンス料金の適正化については、
僕たち整備業界の中で、
ある程度共通の認識と節度を持って
取り組まないといけないテーマなんです。

ただ、
『みんな、この料金で行こうや!』
というのは『談合』となってしまい、

こうなると結果的に、
車を使ってるお客さんが、
必要以上に高い料金を支払うことになるので、
そこは慎重に考えなければいけません。

ところが、、
こうやって僕たちが議論してる間にも、
中には仕事欲しさに『抜け駆け』のような形で、

自分のところだけが手を挙げて、
『安請け負い』する整備会社がいるので、
そこを僕が指摘したんです・・

まあ、競争が厳しい整備業界なので、
背に腹は代えられないんでしょうけど・・

その会社が、
他社にはないノウハウを持ってて、
圧倒的な価格競争力があるならまだしも、

でもこういう姿勢の会社って大抵の場合、
手抜きと言っちゃ表現が悪いですけど、、
それに近いものがあります。

まあ、これが何かの製品で、
パッケージに使う色を減らして
コストを下げました、みたいなのであれば、
そんなに問題じゃないんですけど・・

こと安全に関して責任を負っている
僕らのビジネスにおいては、
お客様の目に直接触れないからといって、
これは絶対にやっちゃいけません。

関谷はやと

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