ル・マン観戦記 

From:関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

歴史ある自動車レース、
『ル・マン24時間耐久レース』が、

先週末、フランスで開催されました。

ほとんどが一般道を利用して行われるレースで、

各チームが2台の車を同時に走らせ、
24時間でコースを何周できたかを競うシンプルなルールです。

記録によると、
レースが始まったのは、
今から90年以上前の1923年で、

その当時は、
車のライトや街灯も、今とは性能が違い暗く、

当然、
暗い所を走ると危険性が増すということで、

昼間の時間が一年中で最も長いこの時期に、
レースが開催され、それが今も続いているそうです。

もちろんその間、
車は給油やタイヤ交換などの『ピット・イン』以外は、
24時間走りっ放しです・・

さすがにドライバーは、
1台の車を3人で交代しながら走りますが、

それでも、
僕たちのドライブとは訳が違って、

平均時速240km以上ものスピードで、
24時間走りますので、文字通り耐久レースです。

それにしても過酷ですね。

ところで、
今年も日本の自動車メーカーが参戦していました。

その中で注目を集めてたのが、
トヨタの1000馬力のハイブリッドカーです。

今年こそは、優勝を!と意気込んでレースに臨み、

そのためのマシンを開発し、
メインのドライバーに至っては、
日本人の優秀な若手ドライバーを採用したことで、

自動車メーカー同士の競り合い、というより、
日本代表チームのような雰囲気でした。

その成果もあって、
決勝戦では、なんとトップを走り続けていました。

あと3分でゴール!
誰もがトヨタの優勝を確信したとき、

悲劇は起こりました・・

トヨタは原因不明のマシントラブルによる減速で、

後方から追い上げてきたドイツの名門、
ポルシェチームの後塵を喫すことになりました。

結果、優勝を逃してしまいましたが、

その原因の一つに、
一人のドライバーは、優勝を意識しすぎてのコースミス。

もう一人が先ほどのマシントラブルです。

今回ポルシェチームの車の方が、

一回の給油で走れる距離が、
コース一周分(約13km)少ないなど、
性能的には劣っていたんですが、

それでも優勝しました。

なぜでしょうか・・?

僕なりにレース運びを検証したところ、

優勝の決め手になったのは、

僕たちメカニックの仕事である、

『ピット・ワーク』じゃないかと思います。

ピット・ワークとは、
レース途中に、コースから外れて給油したり、
タイヤなどの部品交換や整備をすることです。

ピット・ワーク中は車が走っていないので、
その間、走っている他の車に抜かれることになります。

今回、それまでトップを走っていたトヨタは、
万全を期すため、

最後のピット・ワークで、
給油とタイヤ交換を同時に行って、そのままゴール!

というのをイメージしていました。

実際その通りに事は運んだんですが・・

皮肉なもので、

給油とタイヤ交換を分けて行ったポルシェが、
最後に笑うこととなったんですね。

性能的な問題から、
ピット・ワークを分けたことで、

酷使された車に、わずかな時間ですが、
休息(車全体の温度を下げる)を与える回数が増えて、
それが勝因となった。

まあ・・結果論ですけど。

そうせざるを得なかったとはいえ、

最後の最後で、
休むことを選んだ心理的な余裕が、

勝利を掴んだのかと、、そう思います。

車の性能がどれほど向上しても、

レースを左右するのは、感情を持った人間ですから・・

単純に車のスピードや性能を競うだけじゃない、

こういったドラマ(心理戦)を観られるのも、

レースの醍醐味でしょうね。

関谷はやと

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ル・マン観戦記  への1件のフィードバック

  1. 白戸 のコメント:

    かつて、青春時代に観た我らがスティーブ・マックィーン監督・主演の「栄光のル・マン」が蘇ってきました。

    スピードの極限に命を燃やす男たちのロマンを描いた彼の代表作です。
    なにぶん昔のことで、ストーリーはすっかり忘れましたが、ドキュメンタリータッチで臨場感たっぷりだったのを記憶しています。

    「大脱走」「荒野の七人」「ゲッタウェイ」etc
    確か50歳の若死にでしたが、我が永遠のスターです。

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