煎餅とフェラーリ その3 

From:関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

前回までに、

松山で生まれた有名な俳人、
正岡子規が今年生誕150年を迎えるにあたり、

戦前から昭和30年代ごろまで売られていた、

『子規煎餅』という銘菓を復刻しようと、

俳句の愛好家グループの方々が活動している話題を書きました・・

俳句愛好家の方々や
子規煎餅を懐かしむファンの人たちにとっては、

『幻のお菓子』ともいえる子規煎餅の復刻。

その中でもっとも重要な道具である、

『煎餅の焼き型』を、

何故だか僕の父親が持っていたことで、

地元新聞に掲載され、

一瞬だけですが、
一躍『時の人』になってしまいました・・

ところが、

松山には『子規煎餅』以外にも、

さらに古くから存在する『道後煎餅』といって、

現存する『幻のお菓子』があり、

その理由のひとつが、

『手焼き』という工程上、

どうしても数量限定になってしまうことが、

かえって人気に拍車をかけている、という話でしたね。

そして、

自動車業界においても、

これと全く同じ方法でやっているのが、

イタリアの超高級スポーツカーメーカー、

『フェラーリ』だという話題へと続きました。

今回は、

『フェラーリ商法』ともいわれている、

その方法を、

いつもこのメルマガを読んでくれているあなたに、

『その3最終編』としてお話しします・・

ところで『フェラーリ』って、

僕みたいな、

車に興味を持っている人間から、

『マニア』と呼ばれる車好きの方々、
日本国内のファンにとどまらず、

世界中のセレブ・お金持ちの人々からも、

常に『欲しい!』『乗ってみたい!』と思わせて、

中古車となっても、

その価値が下がるどころか、
モデルによっては『数億円』の価値が付いてしまうのが、

『フェラーリ』という車なんです・・

自動車レースに参戦すれば、

常にトップ争いを繰り広げています。

そんな性能の高さもさることながら、、

車の価格自体も『メチャ高い』です・・

一番廉価な市販モデルでさえ、

なんと1台が2450万円!!です・・

高いのだと、3730万円!!

松山なら土地付きの家が買える値段です・・

まあ、こんな価格の車を買える人って、

実際には限られています・・

比較的お金持ちが多いと言われている日本国内にだって、

そんなにいる訳じゃないはずです・・

でも『フェラーリ』って、

世界中で常に売れているんですね〜

しかも、

さっきの価格帯のモデルを買ってくれる人々を、

ある意味『底辺』に置くような方法で、です・・

それが、

『作らない』というやり方なんです。

作らない、、といっても、
さっきの『道後煎餅』と同じように、

『欲しい』というお客さんが、
常に途切れないように、

需要を超えない台数しか『作らない』んですね・・

言い返せば、

欲しい人が100人いたとしたら、

どれだけ作っても99台までしか作らない、、

というやり方です。

でも、この方法って、

別にフェラーリじゃなくても、

少ない台数しか製造していない、

あるいは少数しか生産できない、

他の自動車メーカーだって、

同じことができるはずです・・

あのトヨタでさえも、

『限定車』なるものを作ってますからね・・

じゃあフェラーリって、
他の自動車メーカーと何が違うんでしょうか??

それが、、

先ほどお話しした、

市販の廉価モデルより価格が10倍以上もする、

本物のレーシングカーに近い車、

『ほぼレーシングカー』を、

限られたお客様だけに販売するという方法です・・

ただこれも、

『限定○○台』という具合に、

売れる見込みよりも、

絶対に少ない台数しか生産しません・・

このようにして、

その人に、ケタ違いの購買力があって、

どれだけフェラーリを買い揃えようとしても、

全てを手に入れることが、
絶対に不可能な状況を創り出すことで、

たとえ時代が変わっても、

『フェラーリ』という車が、
常にその人気を保ち続けるようにしています・・

そのためには、

『常にレースで勝ち続ける』

『お客様との関係を大切にする』

『性能向上に努力を惜しまない』

『身の丈以上の欲を出さない』

を戦略的に取り組むことで初めて可能になります・・

これって大手の自動車メーカーじゃ、

絶対に真似できない、

とても勇気のある方法だと思います。

ただ、、意外にも

三栄自動車の取引先の中には、

意識してか知らずか、

これまた、
『煎餅とフェラーリ』と同様のやり方で、

常に仕事が途切れない、という会社があるんです!

『左官職人』を10名ほど抱えて、
建設関係の下請け会社を経営している、
この会社の社長さんは、

自分の『何となく』とか『直観』『直感』を、

何よりも大切にする、という経営スタイルを取っていて、

なので、

たとえ収益が見込めそうな仕事でも、

納期がタイトなために、
自社の提供する品質が確保できそうにない、、

と感じたような時には、

『その仕事をせず』

他で請け負った仕事に変更するそうです・・

それが、たとえ赤字すれすれでも、です・・

常に品質の高い仕事をされているので、

仕事量には困ることはないそうですが、、

やはり『下請け会社』なので収益性に限界はある、

と言われていました・・

まあ、収益に関しては、

経営者がそれでいい、と言ってるんですから、

それ以上周りがとやかく言う必要もありません・・

そしてある時、僕は、

その会社の社長さんに、

『どうやったら○○社長の会社みたいに、

優秀な職人さんを揃えられるのですか?』

という質問をしました・・

この会社は本当にベテラン揃いで、

仕事ぶりも人当たりもよい職人さんばかりなんです。

すると、その社長さんは、

『基本を確実にやっとるだけじゃ、特別なことは何もしてない』

と答えたんです・・

いやあスゴイですね〜

多分『基本』のレベルが、
ほかの業者と比べて相当に高いんでしょうけど、、

この方は、誰に教わるでもなく、

請け負った仕事を、黙々とこなし、

品質の高い仕上がりを徹底した結果から、

さっきの言葉が生まれたんだと思います。

『煎餅とフェラーリ』、、

それにこの左官業者さんに共通しているのが、

『質の高い経験に裏打ちされた言葉ほど、
強いものはない』

ということに気づきました。

関谷はやと

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