日比谷野音　

From：関谷はやと

先日上陸した台風１９号では、
かつてなほどの規模だったこともあり
多くの方々が被災されました。

この場をお借りしてお見舞い申し上げ、
１日でも早く復旧されることを願っております。

ところで今回の台風では、
風の強さも半端じゃなかったですが、

それよりも大量の雨が降ったのに加えて、
大潮とが重なったことで潮位も上がり、
その結果、山と海との両側で水があふれ、
これも被害が拡大する要因となりました。

ただ、、
台風の影響が予想された地域では、
事前に公共交通機関の
運行中止を周知するなど、

思い切った決断を下したおかげで、

ニュース映像を見ていても
街中が『帰宅難民』で
あふれ返るようなシーンは、
少なかったと思いますので、

その点については
とても良い判断だったと思いますし、

僕もこういう決断の下し方を
見習いたいと思います。

そんな中、
インターネットニュースを見ていたら、

ちょうど台風が直撃となった
１２日（土）のこと、
東京のど真ん中に位置する
日比谷公園内の『日比谷野外音楽堂』
（通称：日比谷野音）で、
実に４３年ぶりのライブを行う予定だった
ロック歌手の『矢沢永吉』さんが、

台風の影響による安全面を考慮して、
１０日（木）の段階で
ライブの中止を発表したそうです・・
（しかも追加公演は一切無し、とのこと）

その代わり
ライブ中止でがっかりしたファンのために
せめても・・という思いから、
リハーサルの模様を収録した映像を
ライブ当日の夜に
ネット配信する予定にしました。

ところが、、
ネット配信当日の１２日になって、
ある男性から矢沢永吉さんに対して

『なぜ台風直撃の時に？
ライフライン使って　モラル無いですねぇ』

というメールが届いたんだそうです・・

この件を巡って、
ネット上では賛否両論
様々なコメントが書かれてありました。

まあ時系列な部分が不明なので
何とも言えませんが・・

結果的にライブ映像の配信は
１週間後の１９日（土）となりました。

でも、当事者にしてみれば、
ライブの中止は決定したものの、

『せめて映像配信だけでも当日に・・』

それが当日になって、
台風の被害があまりにも大きくなったので、

当日配信は止めて
『まずは平常に戻ってから改めて配信を・・』

お客様（ファン）に向けて商売をしてる以上
そうやって順序立てた対応を取るのが、
当然だと思うんですよね。

そして、
このメールが届いたことを公表した
矢沢永吉さんは、
『メールをくれた君へ』から始まり、

ライブ制作に関わったすべての人々と、
４３年ぶりという
『この日』を待ち望んでくれてた
ファンの気持ちを考えると、自分たちに
どれだけの思い入れがあったのか、

という気持ちを、
『それが君に分かりますか？』と・・

そして最後に

『どの立場の人も、
その人その人で頑張ってんだよ！』

そう応えていました。

まさにその通りで、今回のような
台風の被害に遭われた方々に向けて
本当に見舞う気持ちがあるなら、

幸いにも無事だった人たちは、
息をひそめて過ごすみたいに
何でもかんでも
自粛ムードで片づけるんじゃなく、

『その方々の分まで頑張ろう！』

これが希望を持った人間の生き方じゃないかと。

（直接ではないですが）
昨年の大雨で大洪水に
見舞われた地域に住んでる僕ですら、
矢沢永吉さんと同じ気持ちです。

関谷はやと

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