日本で販売復活したけど 

From:関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

つい先日トヨタから、

オフロード車というかSUVというか、

ちょっと懐かしい
『ハイラックス・サーフ』という車が、
日本市場に復活しました。

この名前を聞いてピンと来た人は、

かなり四駆マニアな人か、、
相応の年代の人ですね(僕もですが・・笑)

ちなみに、

今回発売された新型ハイラックスは、

日本製じゃなく『タイランド製』です・・

また、
従来型より一回り大きくなったうえ(全長5m超)、
『ピックアップ型』と呼ばれる、

後部が荷台になっている、
トラックのようなモデルのみの輸入です。

というのも、東南アジアでは、

日本ほど道路が整備されていないため、

こういったピックアップ・トラックが、

実用性にも優れていることから、
大変な人気モデルとなっていて、

トヨタのハイラックスに限らず、
世界中の自動車メーカーが、

このモデルを製造販売しています。

ただ日本では、

建設業・農業向けの需要のほかには、

レジャー用として一部のユーザーにしか、
需要がなかったため、

トヨタは国内販売戦略の一環として、

もう1ランク上級モデルの、
『ランドクルーザー・プラド(以下ランクル)』に、
ユーザーを集中させるのと同時に、

ピックアップ型は2004年に販売終了、

荷台部分に屋根が付いているワゴン型も、

2009年に販売が終了しました。

まあ、海外に比べたら、

日本での販売台数なんて、
たかが知れているんですから、

これはしょうがないと思います。

しかし気になるのが、その販売価格で、

先ほど紹介した上級モデル、

ランクルの354万円よりも高い374万円・・

ちなみに、
タイの平均賃金って、業種にもよりますが、
日本の5〜10分の1ほどです。

なのに、この販売価格って・・

『こりゃあ、どういうこっちゃ!?』

な価格だと思いませんか?

という訳で、タイ本国では、

一体いくらで売られているのかを調べてみると、

2015年時点で、約57万バーツで、

日本円に換算すると200万円ほど・・

輸送費と関税を考慮しても、
タイ本国で売られているのより、

ほぼ2倍近い価格って、どうなんでしょうね〜

ただ、

先ほどのタイの平均賃金で比較すれば、

タイでの200万円という金額は、

日本では1000〜2000万円に相当します。

しかし、

日本でハイラックスが2000万円もしたら、
誰も買う人はいませんよね。

となると、

タイで売られているのが高いのか?

日本で売られているのが安いのか?

ちょっと分かりにくくなってきました・・

でも、
いつもこのメルマガを読んでくれているあなたなら、

多分ピンと来たんじゃないかと思います。

それが、

『中古車の輸出相場』です。

もし、このハイラックスを、

日本であまり安く販売してしまうと、

数年後にその車が、

日本から中古車として輸出された時に、

現地の新車と比較して『割安感』が出過ぎて、

中古車ばかりが売れてしまい、

現地で販売している新車が、

売れなくなってしまうからなんですね。

それを分かってて付けた価格が、

374万円に落ち着いたんでしょうけど、

ただ・・
354万円のランクルより高価なトラックって、

果たして売れるんでしょうかね〜?

関谷はやと

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